Sempre per Milan

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la gazzetta dello sport のミランに関する記事をだら~っと訳すblog 

ローマ戦での采配

ローマ戦では,イグアインの見事なアシストからクトローネがシュートを流し込みましたが,ガットゥーゾの采配もよかったと思います.

後半のはじめ,ディ・フランチェスコは前半でまったく機能しなかった奇策3バックを早々に諦めCBのマルカーノを下げて左ウイングのエル・シャーラウィを投入しました.これで当初の予想フォーメーション通りになり,目に見えてローマは改善しました.前線からのプレッシャーが改善し,選手の距離感もよくなったことでビルドアップもよくなったので,後半の20分くらいミランは嫌な時間帯を過ごします.

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ここで,ガットゥーゾが動きます.ローマはこの日右サイドにカルスドルプとエンゾンジを置きましたが,まだチームには完全にフィットしているとはいえず度々ミランの侵入を許していました.そして右CBのファシオも対人守備がそこまでよくない(一点目の失点に関与).そこで,再びここを起点にしようと個人技で勝負できるラクサールとカスティジェホを投入します.

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これで,左サイドの運動量と個人技を武器に流れを引き戻し,押し込めるようになりました.続けざまに運動量が落ちてイグアインの空けたスペースへの飛びこみやプレッシングが緩慢になってきていたボナベントゥーラを下げクトローネを投入します.

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中央で降りて組み立てに参加するイグアインと左サイドでカスティジェホと共に崩しにかかるクトローネがうまく機能します.先ほどの二人のおかげで押し込めるようになったので,攻撃の機会が多くわずか10分でもイグアインとクトローネはお互いの動きが読めるようになっていました.

見返してみると,イグアインがボールをもったとき必ずクトローネが裏をねらってアピールしています.実は前半にも同じようなシーンがありました.前半の10分にスソからイグアインにクロスが入ります.これでイグアインはスソはクロスを入れてくれると確信し,これ以降スソがボールをもったとき必ずエリアに走りこんでいます.

こうして,ラストプレーでイグアインがボールもったとき彼にはシュートとパスの二つの選択肢が生まれたのでした.ガゼッタでも指摘されている通り偶然のプレーではないということですね.

 

FORZA MILAN